ミネルバ会計週報『暗号通貨とブロックチェーン』2020.2.25
暗号通貨ができたのは
暗号通貨は仮想通貨とも呼びますが、英語ではCrypt Currency(暗号通貨)なので、暗号通貨と呼びます。その誕生はサトシ・ナカモトという人物が2008年10月に暗号技術に関するメーリングリストに論文を投稿したのが始まりです。サトシ・ナカモトは個人なのか複数人のグループなのか、あるいは実在人物かペンネームなのかも不明です。
暗号通貨とブロックチェーンの関係
サトシ・ナカモトの当初の論文ではブロックチェーンは暗号通貨の一つであるビットコインの仕組を支えるものでしたが、2013年頃からそれ以外に応用されるようになりました。
ブロックチェーン(技術)とは
ブロックチェーンとは一定量のデータをブロックとしてまとめて、チェーン(鎖)状につなげて保存したものです。チェーン内のブロックの前後関係は暗号技術を使って定められ、ネットワークシステム技術とデータベース技術を使って、複数の箇所において同時に同一のチェーンが維持されています。これらの保存箇所は分散型台帳とも呼ばれます。このように中央集権的に一元管理する機構がなくてもネットワーク内で組織的・自律的にブロックチェーンを形成し維持する仕組または技術をブロックチェーン技術と呼びます。
ブロックチェーンが与える影響
暗号通貨の進展とともにその取扱いについて金融業における規制に留まらず、新たな会計・税務・監査の枠組が必要になり、整備が進められています。
また非中央集権的な分散型台帳であるが故に暗号通貨のみならず他の流通や信用取引に応用され、分散型台帳を利用した会計帳簿の開発や、暗号通貨を使った資金調達や契約及び義務履行の管理に使われ始めています。