ミネルバ会計週報『KSKシステムって何?』2020.4.6

国税総合管理システム!

KSKシステムとは、Kokuzei Sougou Kanri(国税総合管理)システムの略称です。このKSKシステムは、全国の国税局と税務署をネットワークで結び、申告・納税の実績や各種情報を統合して、国税債権などを一元的に管理・分析して、税務調査や滞納整理に活用されています。
簡単な事例で紹介すると「データの蓄積により所得税等の額を予想し、これだけのはずがないから調査しよう」といった判定が容易に行えるシステム、ということです。調査判定だけではなく、税務行政の根幹となる各種事務処理の高度化・効率化も図られているため、還付金の振込や納税証明書の発行等、手続きの迅速化にも役立っているようです。

大金喰らいのシステム?

KSKシステムは2018年度で予算額は345億円、そのうち290億円強がランニングコストとなっています。国税局・税務署の拠点用にサーバーを560台用意して接続している等、「電子計算機等の借料」で年間240億円ほどかかっているとのことです。
皆さんの税の情報を管理するのに年間290億円。この額を「安いね!」とはなかなか言えませんね。

次期システム更改でスリム化なるか

2001年より全国導入されたシステムですが、国の「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」や「政府情報システム改革ロードマップ」等に則り、2021年1月に予定されている機器の更改に際して、2013年度との比較で運用コストの3割削減を目標に進行しています。
2018年に、国の仕事・改善を公表する仕組みである「公開プロセス」により、KSKシステムの改善は公開の場で外部の有識者から評価を受けていますが、それによるとメインフレームの性能見直しや、データセンターにある機器の集約・統合、拠点用サーバー全廃等の計画について「構想段階ではあるが3割削減の目途をつけたことは評価できる」と判定されたようです。
かかるお金は国の予算、元はもちろん我々のお金ですから、上手く使ってほしいものですよね。

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