歯医者の節税対策について

今回は歯科座談会で取り上げられた歯医者の節税対策をいくつか紹介させていただきたいと思います。

・ふるさと納税

ふるさと納税とは、生まれた故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度です。一般的に自治体に寄付をした場合には、確定申告を行うことで、その寄付金額の一部が所得税及び住民税から控除されます。ふるさと納税では原則として自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象となります。
しかし、全額控除される寄付金額には、収入や家族構成等に応じて一定の上限がありますので、ご確認ください。

・小規模企業共済

小規模事業共済とは、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度です。掛金は全額課税される所得から控除できるため、高い節税効果があります。また、契約者の方は、掛金の範囲内で事業資金の貸付制度をご利用いただけます。低金利で、即日の貸付も可能となっています。月々の掛け金については、1,000~70,000円までの500円単位で自由に設定が可能です。また、加入後も増額・減額ができます。

・経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)

経営セーフティ共済とは、取引先が倒産した際に、中小企業が連鎖倒産や経営難に陥ることを防ぐための制度です。
無担保・無保証人で掛け金の最高10倍(上限8,000万円)まで借入でき、掛金は損金または経費に算入できる税制優遇も受けることができます。掛金は、月額5,000から20万円まで(5,000円単位)で選択でき、総額800万円に達するまで積み立てることができます。
デメリットとしては「加入後12か月未満では解約手当金がない」「解約手当金は利益として課税される」「加入後40か月未満では元本割れしてしまう」などの点に注意が必要です。

・国民年金基金

国民年金基金とは、個人事業主などの国民年金第一号被保険者の方々が安心して老後を過ごせるように、国民年金(老齢基礎年金)に上乗せして加入できる公的な年金制度です。
メリット①税制上の優遇
国民年金基金の掛金は全額「社会保険料控除」となり、確定申告で所得税と住民税が軽減されます。
メリット②万が一の時、ご家族に一時金を支給
万が一、加入者が早くに亡くなってしまった場合は、掛金に応じた金額がご家族に遺族一時金として支払われます。そのため、掛金は掛け捨てになりません。
上記以外にもメリットは多くありますが、デメリットにも注意が必要です。
デメリット①基本的に解約ができない
国民年金基金は任意に加入できるものですが、解約や脱退に関しては基本的にできないようになっており、掛金の引出しもできません。無理のない範囲で掛金を設定するなど注意が必要です。
デメリット②物価変動に対応できない
国民年金基金は事前に受け取れる年金額が決まっているため、将来時点で予想以上の物価上昇が起こった場合に不利になってしまいます。

以上が代表的な節税対策となります。
お読みいただきありがとうございました。

お問い合せバナー(お電話からのご相談は0120-944-567)