ミネルバ会計週報『中小企業での逆求人活動』2024.07.22

逆求人活動とは

逆求人活動とは、企業側から候補者へ直接アプローチをする採用活動です。ハローワークや自社の採用ホームページを使う通常の採用プロセスでの、企業が応募を待つ受け身の姿勢になるのとは異なり、企業側から能動的に候補者を探し、自社の選考に応募してくれるように促します。逆採用手法は、スカウト機能のある求人サイトの活用が代表的なものにありますが、他にも自社での求人サイトやSNSを経由したスカウトなども該当します。

逆求人のメリットとデメリット

企業が能動的に応募者に直接アプローチできる逆求人は、中小企業にとって有効な手法になり得ます。大企業と比較してどうしても認知度で劣る中小企業では、受け身で応募を待っているだけでは、自社が求めるスキルや経験を持った人材と出会い関係を築くことは簡単ではありません。
しかし、逆求人を上手に使えば、有為な人材に直接自社をアピールし熱意を伝えることができます。一方で必ずしも潤沢な採用コストが用意できるとはいえない中小企業にとっては、特に人材エージェントを介する成功報酬型求人の場合など、高額なコストを必要とする手法を導入することは難しいというデメリットもあります。

リファラル採用

 低コストで逆求人を行う手法の1つとして、リファラル採用があります。リファラル採用とは、自社に在籍する社員が友人や知人を自社に推薦する採用方法です。既存の社員のネットワークを通じて、信頼性の高い候補者を採用することが可能です。ただし、リファラル採用ではその範囲が既存の社員のネットワークに限られてしまい、そこがデメリットあるいは限界といえます。

中小企業こそ戦略的な活用を

この他にも、企業側から採用候補者に直接アプローチする採用手法には様々な方法があります。近年の売り手市場を背景に活発化もしています。人手不足の問題解決が見えない中、特に大企業と比較して認知度が低い中小企業では、これらの逆求人活動を積極的に、かつ、戦略的に活用することが、今後ますます重要になってくると思われます。

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